CURRENT
「……じゃあ、お言葉に甘えて帰りますね。
梨沙先輩も、早めに帰って下さいよ」
「分かってます」
少しだけ口を尖らせながら言う菜月が、少しおかしくて笑ってしまう。
だけど、結局は嬉しそうに帰って行く菜月。
いいなぁ、ラブラブな人たちは。
その後残ったのは、私と男性社員が2人。
それと、課長という名の彼。
初日からずっと遅くまで残っている。
やっぱり、役職ありな人は大変だなと思った。
他の人たちも、いつも残るメンバー。
静かに黙々と作業が出来る。
そして、菜月から遅れること1時間半。
なんとか急ぎの書類を終わらせた。
さて、約束したから私もこれで終了にしようかな。
そう思い、デスクの上を片付ける。