CURRENT
「別に、仲良い訳じゃないけど……」
「ふーん。まぁ、今日の飲み会が楽しみですね」
本当に楽しそうに言う。
普通の会社での飲み会だと思うけど。
何も起こらないし。
あるとしたら、沖田陽子が行動することだけじゃないだろうか。
そう思いながら、急遽決まった飲み会のために仕事のペースを早める。
今日は残業が出来ないのだから。
その中で、一斉メールで時間と場所が送られてきた。
いつの間にか、彼が全部決めたらしい。
部長も参加すると加えられていた。
やること早いな。
ちらっと沖田陽子を見ると、悔しそうにパソコンの画面を見つめている。
どうしても2人きりで行って、手に入れたかったらしい。
群がる彼女たちを蹴落としてでも手に入れたいのか。
どこまで本気なのか、よく分からないけど。
イケメンだったら誰でもいいんじゃないかな。
以前、島村にも仕掛けていたし。
あれはダメ、とか島村は言っていたけど。
誰でもいい訳じゃなく、一応は選ぶらしい。
そんな、どうでもいいことを考えながら仕事をしていた。