CURRENT
「そうだな。話したのは、部長とか上の人ばっか。
平社員は、あの女が睨みきかせていたから」
えっと、2人きりじゃなくなった腹いせか?
結局、彼の思惑が外れてしまったと言うことか。
まさか、会社の飲み会でここまでベッタリされるとは。
「矢島さん、あれほっといていいの?」
「仕事中じゃないので、私は止めに入りません」
なぜかそんなことを聞いてきた島村に、普通に答える。
プライベートはどうでもいいから。
「へぇ、気にしてねぇふり?
その割りには、飲むペース早いよな」
来てから10分ぐらいしか経っていないのに、2杯目を飲む私を見て言う。
「そう?普通じゃない?」
そう、別にペースは早くないと思う。
いつもこんな感じのはずだ。