CURRENT
「え?あー、島村さんのことですか?」
「そう、それ。やたら俺に敵対心あるけど、梨沙の何?」
「梨沙先輩の同期ってことしか分かりませんね」
「同期?ただの同期が抱きつくか?」
「絶対しませんね。
何より、島村さんが梨沙って呼び捨てで呼んでいました」
「へぇー……それは聞き捨てならねぇなぁ……」
「課長、黒いオーラがだだ漏れですよ」
そこまでの会話を聞いて、私は落ちてしまった。
それも、こともあろうことか、彼の肩に頭を預けて。
「あー、梨沙先輩、完全に寝てる」
「やっぱり、連れて帰るわ」
「……寝てるとこ襲わないで下さいよ」
「そういう趣味はない。起きてないと意味はないから」
「あー、中山課長!何しているんですかっ」