もし明日世界が滅びても【完結】
「それからずっと会えなかったんだ。でもあの日、あの交差点でアマネちゃんのような女の子を見つけた。声を掛けても振り替えってくれなくてね……どうしても話したかったから強行手段に出ちゃったよ」
長々と話したコイツは何処か遠くを見つめているようだった。
1000円は、口実に過ぎなかったってことか……
俺が言われた言葉はアマネ自身が、ずっと大切にしていた言葉なんだな
引き取られてからどんな生活をしていたかは分からない。
でも、少なくとも西城の親父さんのところにいた時のことをアマネは大切にしていた。
何年たってもその言葉を頼りにしてきたんだろう。