だって、スキやねんもん

2人でバレないように
狭い階段に並んで座り
小さい声で会話する。

「寒いなー。わざわざ
抜け出してきてもらってゴメンな!」

「ううん!大丈夫やで!
俺もゆかりに会いたかったし!」

「 とか言って、そのうち
店に呼ぶんやろ〜〜!笑」

そんな会話をしていた時
突然、リクがハグをしてきた。

リクの心臓の音が聞こえる。
あったかい。

「 ホンマにそんなんちゃうで。
まず、未成年店に入れへんし!笑」

「 それでも、時期がきたら
呼ぶんやろーどーせ。」

「呼ばへんわ。
一回もそんな話してへんやろ?」

「うん…そやな…

なぁ、リクの事スキになった…
ずっと、ギューってしていたい
って思ってしまう。

でも、ホストやっていうことも
分かってるし頭でこんがらがってる」

何故、急にこんな事を言えたのか
わからない。

ただ、本当の事だった。

素直な私の気持ちだった。

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