同期がオトコに変わるとき
「どうもなってないです。相変わらずの飲み友達です。しかも、彼に好きな人ができたらしいんです」
「うそぉ、そうなの?私、真奈美とくっつけばいいのにって、ずーっと思ってたんだけど。彼って将来有望だし結婚相手にいいと思うよ」
「やだ、冗談止めてくださいー。あんな鬼畜なモテ男が彼氏だなんて絶対嫌です。どこが結婚相手にいいんですか」
そうなのだ。どこが結婚相手にいいのだ。
抱ける程度には好きとか、来る者は拒まずとか、あんな考えの持ち主ではすぐに浮気されてしまう。
そんなのは御免だ。私一筋の男でないと。
「鬼畜って、それひどいなあ。あははは。でもそうか。真奈美が嫌がってるからダメなのかー。残念だなあ。それで、彼氏はできたの?」
「できてないです・・・。真辺より先に恋人作って見返してやりたいんですけど、合コンもいい出会いがなくて、なかなか・・・何かほかに出会いの方法ないでしょうか?」
「そうねぇ、あ、そうだ。市が主催してる婚活パーティに参加してみたら?参加費もリーズナブルだし。たしか、春の公報に載ってて・・・」
ほらこれ、と差し出された『市民だより』のページには、満開の桜の木の下で笑顔で話してる男女数人の写真が載っていた。
写っているのは私と同年代くらいで、紙コップを持っててみんないかにも楽しそうだ。