死にたがり姫と王子様。
人間は、すぐ近くにいた
なにやら喜んでいるようで、食べ物飲み物が溢れかえり、楽器の音も大音量、人もたくさんいた
「これはなんの祭りですか?」
すぐ近くにいた女性に話しかける
すると、女性は驚いているようだった
「あれまぁ、知らないのかい?
もうこの情報は遠くまで広まっているというのに
いいさ、教えたげるよ
塔の怪物が死んだんだ!!
喜ばしいことだろう?
これで、この森にも平和が訪れるって訳さ!」
塔の、怪物?
「塔の、怪物とは一体何なのですか?」
女性の話は、聞いたことのない話だった
怪物についてきくと、女性は、今度は呆れた
「どうして知らないのかい?
ああ、もしかして旅人?
なら納得さ。あの棺をみてごらん
美しくも凶悪な魔物を宿した、恐ろしいやつがいるからさ」
指さされた方向には、棺がおいてあった
それは、なんとも歪な造りのもので、僕は、更に首をかしげた
すると、気を利かせて女性は教えてくれた
「怪物が出てこないようにさ!
すごく頑丈にできているんだ
もう、死んではいるんだけどね
でも、それでも怖いだろう?
その身に魔物を宿しているなんてさ」
魔物を身に宿した?
興味が湧き、その棺を覗き込む
すると、そこにいたのは
お姫様、だった