幼なじみという特等席
「おじゃましまーすっ!」



悠の家の中に入る、キョロキョロ周りを見る。



「あれ?おばさんは?」



「あー。買い物に行った」



「えぇ~っ、ちょっと話したかったのにぃ~……」



「帰ってきてからでも話せるだろ」



「たしかにそーだけどさぁ~」



リビングに向かおうとしていた悠はふりかえって言った。



「先に俺の部屋いってて」



たったひと言なのにドキドキしてしまう。


まだだよ。これからなの。



ふぅ~……、と息を整えて……。



「わかった!」



悠はあたしになにを言うの?


シンプルに”好きです”とか?




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