幼なじみという特等席
「ごめんっ!俺、掃除当番だから待ってて!」



そんなことぐらい、見たらすぐ分かるよ……。



でも、そんな優しいところも好きだよ……。



悠を見てるだけで好きが溢れてくる。



あたしってかなり重症?



「あー……、やっぱり好きだなぁ……」



ボソッとつぶやいた言葉は、拾ってほしくない人に拾われてしまった。




「好きって誰を?」



「うわっ⁉︎」



後ろから。いきなり。しかも耳元で。



声をかけてきたのはコイツ。



悠の友達の青木 陵(アオキ リョウ)



「そんな愛おしそうに見つめちゃって〜」



ニヤニヤしながらあたしをからかう陵をキッと睨む。



「なに?なんか文句でもあるの?ってか関係なくない⁉︎」



「え、つーかさ、何も聞いてねーの?」




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