キミのバスケを守りたい
本当に何回言ってもお母さんは“頑張ってね!良い結果楽しみにしてる!”っていつもそればっかり。
「お母さんだってるいが出ないことくらいちゃんと知ってるわよ!
でもるいだって選手たちが万全の態勢で出れるようにいろいろしてあげるんでしょ?
お母さんはいつもそれを頑張ってって意味で言ってるの」
ねっ?とニコっと笑いながら言うお母さん。
そうだったんだ……。
良い結果楽しみにしてるって言ってるから試合のことだといつも勘違いしてた。
わたしはコクンと大きく頷くと、「今日は絶対勝てるよ!だって望月くんがスタメンに選ばれたんだもん!」と言った。
「そう!なら安心して結果待ってるわ。ほらもう行きなさい」
「はーい!行ってきまーす!」
わたしはエナメルバッグを肩に背負って、ドアを開けて家を出た。