キミのバスケを守りたい
「は?何言ってんの。念には念を、だろ?
早瀬は本当心配しすぎ。
そんな俺の膝のことばっかりいつも心配してるとハゲるぞ?」
クスクス笑いながらわたしをからかう望月くん。
「は、ハゲる?そんな縁起でもないこと言わないでよね!
わたしまだ16だもん!」
「んなこと俺も16なんだから知ってるよ!
とにかくいつも言ってんだろ、膝は全然痛くねぇって。
だから膝のことばっか考えてねぇで、今日は試合に勝つことだけ考えてろよ。
1人でも弱気で他のこと考えてたら負けんだからな」
望月くんは「隙あり!」と言ってわたしのおでこを人差し指で突っついた。
「いったーい!」
と言いながら先に控室に入った望月くんの後を追った。