キミのバスケを守りたい



みんなは着ていた男バスのジャージを脱いで、下に着てきたユニフォームの姿になる。



ベンチに入れるのは15人だから、今回ユニフォームを着ることができなかった部員達はボールカゴにボールを入れたり、



わたしたちは給水ボトルとタオルを集めながら相馬先生が控室に来るのを待つ。



「準備ありがとな。観客席から応援よろしく頼むな」



「「はい!」」



返事をするとベンチ入りできなかった部員達は自分のエナメルバッグをそれぞれ背負って控室から出ていく。



「るい、わたしも上行くね!後は大丈夫だよね?」



「うん!大丈夫。任せて!」



詩織はそう言うと「試合頑張って下さいね!」と笑顔でエールを送ると控室のドアを閉めた。



今、詩織も観客席に行ってしまったのは原則としてマネージャーは1名しかベンチに入ることができないから。



毎回の試合で交互にベンチ入りしているわたしたちは前回の夏の大会の最後の試合はわたしが観客席で応援だったので



今日はわたしがベンチでマネージャーとして入ることができるんだ。



―ガチャ



ドアノブが回る音がした。


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