キミのバスケを守りたい
相馬先生が体育館に繋がる重たいドアを開けると、ダムダムと床につくボールの音と観客席からの声が耳に入ってきて
視界には高い天井と床に写る天井からぶら下がる白いライトが見えた。
みんなは体をもう1度動かしてから、コートに入ってシュート練を始める。
レイアップもミドルシュートも練習の時と変わりなくいつも通りこなしている。
相手校も反対の半面コートで練習を始めていて、スリーポイントのシュートも一本目から入っていて好調のようだ。
それからホイッスルが鳴るまで最終調整をしながら、試合までに足も慣らしていった。
わたしがシャーペンを握ってスコアブックが埋まってくると、ピーッとホイッスルが鳴って
そのホイッスルでガヤガヤしていた観客席も徐々に静かになった。
みんなは汗を軽く拭いたり、給水をすると相馬先生の前に集まる。
「お前らなら大丈夫だ!精一杯頑張ってこい!」
「「はい!」」
スタメンの5人がコートのセンターラインに整列すると、向かい側に尾形高校の選手達も整列してあいさつをした。
そしてセンターサークルの中にレフリーとジャンプボールをする選手が2人向かい合い
レフリーがボールを持ち上げると同時にホイッスルが鳴って試合が始まった。