キミのバスケを守りたい
俺があの時制したけど、先生は“バスケットボールをやめろ”って口にしようとした。
それが俺を思って言ってくれたのは分かる。
だけど小さい頃からずっと頑張ってきたバスケを
こんな膝になったって
膝の痛みが辛くたって
そんな一言で、今すぐにやめられるものじゃねぇんだよ。
「父さん、学校まで送って」
車に乗り込むと俺はそれだけ言ってコツンと音をさせながら窓に頭を寄せて
動き出す風景を何も考えずに見つめて
学校に着くまでの間俺はそれ以上何も話さなかった。