キミのバスケを守りたい

Story*8 希望の風が吹いた



「望月はしばらく膝の治療に専念して休部することになった」



わたしはその言葉を聞いて手の力が抜けて、給水の入ったカゴを床に落としてしまった。



ーバシャッ



「今日から二学期だし、学校には来てるだろうから声掛けてやれよって大丈夫か?」



ちゃんと給水ボトルが締まってなかったみたいでいくつか床にこぼしてしまった。




「すみません……すぐ拭きます」




わたしと詩織が給水を準備している間に集合がかかったみたいで先生から伝えられたようだけど



わたしの心はもうボロボロだった。



最近何かしらミスをして詩織に気を遣わせちゃうし、みんなにも迷惑掛けちゃうし。



部活に全然身が入らない。



望月くん……部活ができなくても、部活には顔だしてほしいよ。



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