キミのバスケを守りたい



「限界は自分で決めるもんじゃないんだろ。だからもう1度バスケやる」



「……あの時はそう言ったけど、でも」



泣いてるくせに、ちゃんと目はいつもと変わらずまっすぐだ。



このまっすぐな目に俺はとことん弱い気がする。



でも今回は負けたりしない。



「俺、中学であんな終わり方をしたから、高校では絶対にやらないって決めてた。



自分にも『もう一生できない』って言い聞かせた。



だけど、早瀬はそんな俺の壁をいとも簡単にぶっ壊してきて、バスケの楽しさを思い出させてくれた。



だから早瀬にみせてやりたいんだよ。俺のバスケを。



いくら引き留めたって自分の膝がまた行けると思ったらやるからな」



俺は早瀬を見つめたままそう告げた。



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