キミのバスケを守りたい
「……くそっ!
なんで毎日耳がタコになるくらい“ケガすんなよ!”って言ってたヤツが怪我なんかすんだよ!
お前は最低だよ!
3年の高校の進路を無に変えた最低なキャプテンだよ!」
原口の怒りの勢いは止まることなく、そう言った瞬間俺を床に向かって突き飛ばした。
床に突き飛ばされて感じた膝の痛みを目をぎゅっと閉じて耐える。
俺だって今日の試合に出たかったし、みんなと勝ち上がりたかったから
こんなことを言われて言い返したかったし、こんなことされてやり返したかったけど……。
どう考えたってこれは俺のせいだから、どんなことを言われても耐えるしかないんだ。
「原口!お前いい加減にしろよ!
こんなの怪我人にやることじゃねぇだろ!
他の奴らも泣いたって、彼方を睨みつけたって、恨んだって、
もうこの負けた結果は変わらねぇんだよ!
それくらいもう小さい子供じゃねぇんだから分かるだろ!
……この悔しい気持ちは後輩たちに変えてもらうしかねぇよ!
アイツらなら絶対俺たちの仇を打ってくれる」