キミのバスケを守りたい
第一クォーターを26-24で終了してレギュラーメンバーが帰ってくると先生は
「おい、ギリギリじゃねぇか。
パスミス、シュートミスも目立ってきてるし、
1試合やったくらいでこんなバテてたら次のクォーターで巻き返されてやられるぞ!
本当だったらこれは第三クォーターなんだからな」
相馬先生は一度間を置いてから続けて言った。
「それから中田!お前はやっぱりライバルのような後ろから追っかけてくる奴が必要だったんだな。
一試合目よりも必死さが感じられてプレーも良かったぞ。
お前にはこれから望月を追いかけさせるからな」
「はい!」
大きな声で相馬先生の言葉に返事をする中田先輩。
中田先輩は返事をすると望月くんの方に一瞬目を向けた。
その言葉を聞いた望月くんを見てみると、表情は変えなかったけど……
手を両方ともぎゅっと握りしめていて、彼も中田先輩に向かっていく気持ちはいっぱいだった。