雪の温もり
少しして 父はまだかと顔をあげた

太陽の光と 雪の光に照らされた いつもよりも明るい我が家が目に入った

ねずみ色のはずの壁が金色にひかって 眩しくて目を反らした

家の代わりに目を向けた 晴れた空は雲一つない

どこまでも広がっている空に 突然カモメが現れた

澄んだ青に白いカモメがよく映えて

遠くに飛んで見えなくなっても

ぱきんと音が聞こえるような白は 目に焼き付いて消えなかった
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