私があなたを好きな理由
「ごめん、そっちの方は私食べてないんだよね...」
「あ、弟くん?
よかったら今度弟くんに感想聞いてきてくれると嬉しい!」
そういいながら教室に入ると、一際目立つ机があった。
「うわ、すごい量のチョコだな。
軽く授業妨害だわ。」
嶺緒奈がそういうのは想像通り須藤の席。
机の上には綺麗にラッピングされたチョコレートが山のようになっていて、あちこちから痛い視線が集まっている。
うん、どんまい男子。
「大弥、私友達にチョコ渡しに回るけどどうする?」
「あ、私もいく!」
だって、こんな山のようになっているチョコを見ていられないから。
ねぇ、須藤。
もし渡せたら、あの山の中の1つになれてたかな?