空に想う
抱き合ってから何分たったか…私が手を離すと郁兄も手を離して強く優しい瞳でじっと私の目を見つめてふっと綺麗な笑顔を向けて

「よし、朝ご飯しよか」

と、立ち上がるとまだベットの上で座っている私の頭をぽんぽんっと優しく撫でて部屋から出ていった。
郁兄が部屋から出て少しの間私はカーテンの隙間から見える空を見上げあまりに少なすぎる記憶の『ハハオヤ』の事を考え、問いかけた

どうして私の名前を『 愛 』になんてしたの?
愛なんて与えてくれなかったくせに。

約束を破ったくせに。





私を…捨てたくせに。
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