こちら、私の彼氏です
すると、その時。


「あれ? ゆうちゃん」

振り向くと、そこにはこれから駅で待ち合わせの約束をしているはずの愛理がいた。


「愛理? なんで……」

「あのね、弘樹がアロマポッド欲しいって言ってたからゆうちゃんとの待ち合わせの前にこのお店で見てみようかなって思ってたのー。ゆうちゃんもお買いもの? 待ち合わせ前に会っちゃうなんて偶然だねぇ」

愛理の言葉に、私は「う、うん……」とはっきりしない返事しかできなかった。


その理由は、




「ゆうちゃん……となりにいる人、もしかしてゆうちゃんの彼氏⁉︎」


……私の恋愛に興味津々な愛理なら、絶対にそう質問してくるって瞬時にわかったからだ。
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