こちら、私の彼氏です
だって、恥ずかしいと思ったから。結婚して幸せそうな愛理の前で、まだ彼氏できないのかって思われるのが。
伊山とはお互いに距離感がある存在だけど、入社当時は少し気になっていた存在……ということで、きっと私は心の奥底ではいまだに伊山のことが“好みのタイプ”くらいには思っていたのかもしれない……それもあってか、ついとっさに、そんなウソをついてしまった……。
でも、なにもたった今ケンカに発展しそうな相手をこんなウソに巻きこむんじゃなかった! と、ウソをついてから瞬時にかなり後悔した。
血の気が引いた気すらした。だって、伊山が、“は? なに言ってんのお前”って言うに決まってる。実際、私たちは恋人同士でもなんでもない、むしろ距離感のあるただの会社の同期なのだから、そう言われるのが普通なのだけれど。
だから、私の言葉は愛理にすぐウソだとバレ……、プライドはおろか、最悪の場合、愛理との関係も崩れてしまうのか……そう思った、その時だった。
「はい、初めまして。夕香と付き合ってます、伊山 早太です」
……え?
伊山とはお互いに距離感がある存在だけど、入社当時は少し気になっていた存在……ということで、きっと私は心の奥底ではいまだに伊山のことが“好みのタイプ”くらいには思っていたのかもしれない……それもあってか、ついとっさに、そんなウソをついてしまった……。
でも、なにもたった今ケンカに発展しそうな相手をこんなウソに巻きこむんじゃなかった! と、ウソをついてから瞬時にかなり後悔した。
血の気が引いた気すらした。だって、伊山が、“は? なに言ってんのお前”って言うに決まってる。実際、私たちは恋人同士でもなんでもない、むしろ距離感のあるただの会社の同期なのだから、そう言われるのが普通なのだけれど。
だから、私の言葉は愛理にすぐウソだとバレ……、プライドはおろか、最悪の場合、愛理との関係も崩れてしまうのか……そう思った、その時だった。
「はい、初めまして。夕香と付き合ってます、伊山 早太です」
……え?