こちら、私の彼氏です
私はちら、と伊山を見ながらそう答えた。
実際に伊山が下ネタに対してどう思う人かなんて知らないけど、この場では伊山もやっぱり少し困ったような表情をしていた。そりゃそうだ、私が気まずいのといっしょで、伊山も気まずいはずだ。



でも愛理がひくことはなく。


「なんでなんでー! ゆうちゃんが元カレと付き合ってた時みたいに、縛りプレイとか目隠しプレイとかまだやってるのか気になってるのにー!」

「ぶはっ!」

私と伊山がほぼ同時に軽くビールを吹きこぼした。



「ちょ、ちょっと愛理!」

「あ、じゃあ、そういうプレイをしているか否か、イエスかノーで答えるだけでもいいよ」

「ノー! ノーノー‼︎」

私は動揺しながらひたすら叫ぶようにノーノーと答えた。



すると愛理は今度は伊山に質問する。


「伊山さん、ゆうちゃんとどのくらいのペースでエッチしてるんですか?」

「え?」

伊山の声もうわずる。


いや、その……と伊山が困っていると愛理は、

「じゃあ伊山さんもイエスかノーで答えてね! 可能ならば週五以上でエッチしたい? イエスかノーか?」

「ちょっと愛理!」

とっさに間に入ったけど、伊山は愛理の質問に答えてくれる。


「まあ……そりゃあ、イエス」


……と……。



マジすか……あんたの彼女になる人は大変ですね……まああくまで願望だろうけど……。



ちなみに伊山の回答に愛理はただ楽しそうに「ウケるー!」と笑っていた。
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