こちら、私の彼氏です
「伊山くんは、正直、夕香ちゃんのことどう思ってるの?」
突然、弘樹さんが伊山にそんなことを聞いた。小声で話すわけでもなく、あまりに普通に話すから、私と愛理にも聞こえてしまい、伊山も含めてその場にいた弘樹さん以外の三人全員が固まる。
「ちょっと、弘樹」
愛理が軽く注意してくれるけど、弘樹さんは「え? 俺なにか変なこと言った?」ときょとんとしている。どうやら、本気で悪気はないらしく、弘樹さんはもしかしたら愛理以上にちょっと天然なのかもしれないと思った。
でも、もっと驚いたのは。
「好きですよ」
……と伊山がサラッとそう答えたことだった。
「え⁉︎」
と、私と愛理が驚く。
弘樹さんは、「やっぱそうだよね」と頷くけど、愛理は。
「好きなら、なんでゆうちゃんになにも言わないの?」
と、伊山にちょっと怒ってくれた。
すると伊山は。
「うーん、なんて告白したらいいのか言葉が決まらなくて。でも、せっかくだからこの場をお借りして言わせてもらった」
とかなんとか答える。
……私は、伊山が私のことを好きだという言葉を受けたのが急すぎて、頭がついていかず、なにも言えないでいる。思えば、伊山と私の関係がなにか変わる時は、いつも急すぎる気がする。
だから、私の代わりに愛理が伊山と会話してくれているのを、私はふたりのとなりでぽかんとしながら聞く。
「どういうこと? 気の利いた言葉が見つからないってこと?」
「そんな感じかな」
「そんなの、今みたいに言えばいいんだよ」
突然、弘樹さんが伊山にそんなことを聞いた。小声で話すわけでもなく、あまりに普通に話すから、私と愛理にも聞こえてしまい、伊山も含めてその場にいた弘樹さん以外の三人全員が固まる。
「ちょっと、弘樹」
愛理が軽く注意してくれるけど、弘樹さんは「え? 俺なにか変なこと言った?」ときょとんとしている。どうやら、本気で悪気はないらしく、弘樹さんはもしかしたら愛理以上にちょっと天然なのかもしれないと思った。
でも、もっと驚いたのは。
「好きですよ」
……と伊山がサラッとそう答えたことだった。
「え⁉︎」
と、私と愛理が驚く。
弘樹さんは、「やっぱそうだよね」と頷くけど、愛理は。
「好きなら、なんでゆうちゃんになにも言わないの?」
と、伊山にちょっと怒ってくれた。
すると伊山は。
「うーん、なんて告白したらいいのか言葉が決まらなくて。でも、せっかくだからこの場をお借りして言わせてもらった」
とかなんとか答える。
……私は、伊山が私のことを好きだという言葉を受けたのが急すぎて、頭がついていかず、なにも言えないでいる。思えば、伊山と私の関係がなにか変わる時は、いつも急すぎる気がする。
だから、私の代わりに愛理が伊山と会話してくれているのを、私はふたりのとなりでぽかんとしながら聞く。
「どういうこと? 気の利いた言葉が見つからないってこと?」
「そんな感じかな」
「そんなの、今みたいに言えばいいんだよ」