ハイスペックガール
あくまで頻度が高いって……
他にも何かあるってこと?
私は浩太を睨みつけた。
「おいおい、そんな目で見るなよ。」
あーあ。やばいことになったな。
「安心してよ。乱暴なことはしないから。」
浩太はじりじりと私に寄ってくる。
やばいっ!
と、いうのは嘘で。
私は片方だけ口角を上げた。
「残念だけど、あんたに私は倒せない。」
こういう時のために鍛えてきたんだから。
戦う姿勢に入った時、後ろに人の気配がした。
やっぱりいたか。
浩太の仲間だった。
「捕まえろ。」
浩太の指図で後ろにいた奴らが私を囲んだ。
たった5、6人。
なめてるのか?
何かおかしい。
坂上組は、私がこんな数人片手で倒せることを知ってるはず。
なのに…。
やっぱり何かある。
「罪のない人と喧嘩する趣味はない。」
私は姿勢を戻した。
浩太は私を驚いた目でみた。
「頭もきれるんだな。お察しの通り、親父からの依頼ではない。」
「じゃあだれ……の……っ……」
油断……し、た。
後ろにいた奴らが私に薬かなんかを吸わせた。
私はその場に倒れてしまった……