ハイスペックガール
まぁ、たしかに。
って納得してる場合じゃない!!
総長と入れ替わりでまた浩太が入ってきた。
お父さんとお母さんを危険な目に合わせちゃダメだ……。
でもどうすればいい?
……
「茜。いや、凛……安心しろ。まだ両親は無事だ。」
だからなんだっていうの?
両親は全く関係ないのに…巻き込んで……
「親は関係ないでしょ……!
最低。……最低だよ!!」
浩太は私の唇に人差し指を当てた。
目にたまって今にもこぼれ落ちそうだった涙が止まった。
「凛が仲間になれば、それで済む話だろ。」
憎たらしく上がった浩太の口角に苛立ちを覚えた。
「仲間になっても、裏切るようなことがあってはならないと……マキさんからの伝言だ。」
パシッッ!!
私はついに、浩太を平手打ちした。
「私に逃げ場はない。そうでしょ?
もう、分かったから出てって。」
微動だにしない浩太を見ると、どこか悲しい、心配そうな目をしていた。
私はその顔に、苛立ちが増した。
「出てって……って言ってるでしょ!」