ハイスペックガール
それにしてもこの着物歩きにくい。
裾踏んじゃいそうだよ。
多少ドタドタしながらも、なんとか部屋にたどりついた。
「ふぅ〜〜。」
昨日までこんなことになるなんて予想もしてなかったのに……。
お父さん達無事かな。無事だよね。
坂上組は暴走族と敵対していたはず。それなのに跡取りの浩太がなんで……
しかも情報隊長でしょ。
組の情報ただ漏れじゃん。
何か理由があるのかな。どっちかを裏切ってるってことだよね。
親を裏切る?
でもマキをすごいしたってたし。
あぁ、こういうときこそハッキング?
せっかく高機能なパソコンがあるんだから。
使い道ができた。
私はワクワクしながらパソコンを起動してハッキングを始めた。
部屋にはパソコンのカタカタという音だけが響く。
……すごいや。
最新型ってすごい。
こんなにも楽に情報が掴めるなんて。