ハイスペックガール
画面には、読むのが困難なほどぎっしりと文字が並んでいた。
とりあえず、それを拡大してコピーし、閉じた。
資料には、坂上組が私を拉致しようとしていた時の計画書まで載っていた。
こういう計画だったんだ。
上手くいかなかったんだね……。
さらに目を通していくと、母親が既に亡くなっていることがわかった。
攻めてきた東島組に殺されたと。
東島組はみんな逮捕されている。
私はその事件について詳しく調べだした。
コンコン
ノック音が響いた。
「はい」
返事をすると扉が開いた。
「マキか。」
「呼んだはずだけどなかなか来ないからな。」
ああ、忘れてた。
私は何事もなかったかのように、資料を素早く片付けてパソコンの電源をおとした。
「なに、調べ物?」
資料を覗き込もうとしてくるのを手で阻止して、机にしまった。
「別に」