ハイスペックガール
ここは一体……。
こんな場所あった?
どこまでも続く草原。そこにパラパラと咲くたくさんの花。
眩しいほどの青空が視界に入ると、少し心が温かくなった。
「ここは…」
私が立ち止まったことに気づいた浩太が隣に並んだ。
「ここは学校のすぐ近くだ。」
私の記憶では、こんなところなかったはずだ。
「建設中とか言って建設が全く進んでないと噂がたっている場所だ。」
え……。
少し進んでいくと、中が見えないようにコンクリートの壁がこの敷地をおおっていた。
ここは、確か学校からみえたはず。
でもその時は……
私は後ろを振り返った。
これは……
「どういうこと。」
「この建設中の建物?俺たちがいたのは間違いなくこの中だよ。
地下だ。」
なるほど……。そりゃばれないわけだ。