ハイスペックガール
「じいちゃんは組の中で最年長で、治療もできるし慕われていたんだ。
だからか、組長派は少なかった。
そこで冠友は一旦組を解散させて、信頼できる人だけで作り直した。
もちろん、その中にじいちゃんはいなかった。
冠友はじいちゃん達が復讐にくることを恐れて、傘下の暴走族をつくった。
それが、天龍。
だから初代総長は冠友……。
そのころ、天龍は奴隷のように働かされていたから、じいちゃんを中心に反撃したんだ。
それで転機が訪れて、じいちゃんが二代目総長となった。」
なるほど。これで全部がつながる。
残るは一つ…。
「なんで浩太が天龍に…。」
「話した通り冠友は昔でいう織田信長のような人だった。
浩太はそんな親を信用することができなかったんだ。
物心ついたときから、浩太は天龍の倉庫を出入りしてハッキングとかを学んでいたんだ。
俺が中学生2年になって総長の座をもらったとき、浩太の話を聞いて仲間にしてやったんだ。」