E・N・M・A~えんま~



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



「パパァ!…早く早く!!」

ワタシは小さな紅葉のような手を、忙しく振った。



木の葉が秋の陽射しを浴びてキラキラと光っている。




樹々の奥から、

「…千夏は足が早いなぁ!!」

と息を切らしながら大声で叫ぶ男の声に混じって、くすくす笑う少女のような声が風に乗って聞こえて来た。



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