E・N・M・A~えんま~


「ごめんごめん!千夏は本当に足が早いなぁ!!大きくなったらオリンピックの金メダリストになれるぞ?」



父が大きな手でワタシの頭を撫でた。
褒めてもらえたのが嬉しくて、ついさっきまでプリプリ怒った事も忘れて、上機嫌で喜ぶ。



「金メダリスト~金メダリスト~!!」



ぴょんひょん兎のように飛び跳ねて大喜びする幼いワタシを、両親が顔を見合わせて笑った。



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