E・N・M・A~えんま~
「お父さんッ!ロウソク、ちなつが消すからねッ!!」
小さな利発さを兼ね備えた少女が、向かい側に座って微笑んでいる父親に向かって言っている。
父親は、ただ嬉しそうに頷いて、デコレーションケーキに刺してある七本のロウソクに火をつけた。
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コレは、夢だ。
千夏が作り上げた夢なのだーー。
こんな夢は終わりにしてしまわないといけない。
同じ悪夢を何度も繰り返して見てはいけない。
そのうち、本当に悪夢に捕らわれ現実を見失いかねない。