E・N・M・A~えんま~
十五の巻~天界~(☆千夏)
ここは、
どこだろう…
ワタシはぼんやりと目をしばたいた。
眠っていたのか――。
横たわっていたらしいのは確かだった。
だって、ふかふかしたものに包まれているし――---……
って、ええッ?!
すべてを思い出したワタシは飛び起きた。
そうだった。
ワタシは、
「ああ、起きたね?」
睨み付けるワタシには気にもとめずに、逆にのぞきこむ余裕の笑みを浮かべた『この男』に、拉致(らち)されたんだ!