E・N・M・A~えんま~


白竜…って足にくっついていた痣のことだろうか。



もう一人の〈ワタシ〉は嬉しそうにシュウにベタベタとしていて腰に手を回してさえいる。



やだやだ!


ワタシの体でそんなことしないでよ!



《ここで何を叫んでも無駄だ。下には何も聞こえないし、お前がここにいるのも知らないのだ。


たとえシュウだとしても》



がっくりとうなだれるしかないワタシに、その声は語り続ける。



《安心していい。


すぐにもとの体に戻してやろう。


いいか、シュウは竜神ではないのだ。


だから、まだ間に合うし鍵の役目も果たさないでいい》



え…?




シュウが竜神じゃない?



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