E・N・M・A~えんま~


千夏の体がふらりと崩れ落ちそうになるところを、あわてて支えてやると、それはまるで意識はないものの眠ってでもいるようだった。


「千夏っ…!」



守り人としてか、



母親としてか。





彼女は駆け寄ってくると、千夏を抱き締めた。



彼女の純粋な涙が頬を伝って千夏の頬に滑り落ちていく。



そして――ーー……







千夏が



目を開けた。




< 361 / 377 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop