film

新が私の部屋へ来たのは、
あれからすぐのことで、
「先生の絵を、描きたい」と言い出した。


暖房をつけて、シャツを脱ぐ
下着姿になった私は
新の前に立ちセーターに手をかけた。

「はい、瀬名くんもばんざーい」

「え?」

「私だけ脱ぐなんて不公平だと思うよ」

「でも、先生がモデルじゃん」

「いいから、はい」

新は渋々身ぐるみをはがされ
きめ細かい肌が露わになった。

その美しい鎖骨に、思わずキスをした。

新の反応が可愛くて余計に意地悪をする。


今夜、健吾の家に行こう。
もし部屋の明かりが点いていたら
全てを終わりにしよう。

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