ダントツ!!16番人気の翔馬くん 2ndステージ
『だって…今日は先生が来るんでしょ?』


『あぁ、まぁ…』


『だったら…翔馬くんはあたしのモノって“印”付けとかなきゃっ!!』


『…。』


翔馬くんは首筋に手を当てたまま、唖然としていた。


そうよっ!!


これぐらい付けとかなきゃ、また先生に翔馬くん取られちゃうっ!!


あたしはガバッと上半身を起き上がらせると両拳を強くにぎった。


そしてケータイのサブディスプレイを見ながら立ち上がると、


あっ、ヤバい。


そろそろチャイム鳴っちゃう。


あたしは翔馬くんにケータイを返しながらニコっと笑みを浮かべた。


『じゃあ、翔馬くん。そういうことだから…放課後、一緒に帰ろうねっ!!』


そして手を振りながら屋上を後にした。

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