悪魔な彼が愛を囁くとき
「ち、違うんです。……店長に頭突きされてたんです」
「頭突き、ね…」
苦しいいい訳に
「そうなんだ…私はてっきり店長といちゃついてたのかと思って、邪魔して悪かったかなぁって思ってたんだけど…」
「イヤ、いちゃいちゃなんてしてないです。あれは頭突きです」
「ふっふふ‥そんなに力強く言わなくてもいいのに。わかったわよ…頭突きね」
「はい」
半信半疑だろうが納得してください。
店長に口説かれているなんて知ったら、それこそおもしがって聞き出そうとしてくるに違いないもん。
犬猿の仲の2人が実は・・・
なんて、格好の面白いネタを自ら提供したくない。
付き合ってる訳でもないのに、どうして私がこんないい訳みたいなことしなくちゃいけないの。
ムカつく…
これも全部店長のせいなんだから…
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仕事中、嫌でも店長と会話しなきゃいけない事が出てくる。
そういう時に限って、綾乃さんに見られ
彼女はニヤついている。
やりづらい…
店長は仕事中は悪魔だ。
お客さんに気づかれないように笑顔で私を怒る。
なんで私ばっかり…って思うけど、そこは社員だから仕方ないと納得しているつもり…