悪魔な彼が愛を囁くとき
綾乃さんも今日の佐和さんがいつもと違うと気がついたみたい。
「わからないです。私、佐和さんに何かしたんでしょうか?」
首を傾げる綾乃さん。
「朝から、あんな感じ?」
「はい……いえ、朝、休憩室に最初に入ってきた時は、いつもの佐和さんだったと思います」
「そう⁈最初にって、1度は入ってきたんだ」
2人並んで歩きながら休憩室に向かう。
途中、キッチンでオーナーに従食を簡単に作ってもらい休憩室で食事することに……
「それで、店長と朝からいちゃついてたところに佐和さん登場ね」
「いちゃついてって…」
頬を赤らめ、違うと首を振る。
「真っ赤になって可愛い…」
「からかわないでください。それで、佐和さん気をつかって1度出て行かれたんで、店長もすぐに出て行き、入り口で佐和さんと店長がちょっとした言い合いに
…で、私が佐和さんに味方したので機嫌更に悪くなって外窓拭きを命令されたんです」
「あははは…それで窓拭きね」
「はい…それまでは、佐和さん普通だったんですけど、休憩室に店長と2人きりでいた理由を説明してから、少し変なんです」
「なんて説明したの?」
「……キスしたいって言われてたと」