悪魔な彼が愛を囁くとき
「そんな顔をしてもダメだからな…この口が俺を欲しいと言うまで何度も飛ばしてやる」
これから何をされるのかと身震いする私を見て、彼の指先が楽しそうに唇から首すじ、そして胸へと動いていく。
私の意志とは関係なくピクッと敏感に反応してしまう体が恨めしい。
その体から身につけていたキャミとブラを脱がした仁は甘い責め苦で追いつめてくる。
それを瞼をぎゅっと閉じて辛さに耐えてみるけど、仰け反る私の体はベッドに倒れていく。
その体を優しく抱きとめベッドに寝かすと、持ち上げた足からスカートと一緒にショーツも脱がされ容赦なしに攻めてくる。
しだいにうなじからゾクゾクしだす初めて感じる感覚に不安になり、目を見開き何かに捕まりたくて手のひらが宙を舞う。
その手を掴み手の甲にキスをする男。
「俺が欲しいとねだってみろ…」
それは悪魔の囁きのように妖しく誘惑する声と指先。
微かに残る理性と欲情する煩悩に葛藤したのは一瞬で、目の前の悪魔な男に落ちていく。
「……じんが…ほしいの」
勝ち誇る口元が憎らしい。
「上手にねだれたから褒美をやる」
横暴な返答なのに、仁の声に体が素直に反応してしまう。