最果てでもお約束。
次に・・・えーと・・・・
「こーうー」
げしっ。これでこいつに蹴られるのは何度目だろうな・・・。
「なんだ・・・・」
振り返りながらスタンバイ状態にしていたパソコンを起動させる。
「いやだからさー安藤さんが猟銃みたいなの持って走って行ったってば」
ぐーりぐーり。踵で背中を捻られる。
「あぁ・・・まぁあの人も復讐の人だからなぁ」
手早くパンを2枚トースターに放り込む。ちなみにこのトースターは焼きあがるとチンッと音を立てて真上に飛び出るやつ。ちょっとこだわりの一品です。
「この町はほんとズレてるねぇー」
前髪を風になびかせながらアキラが呆れたようにつぶやく。
まぁなぁ・・・ぼくもお前が来るまでは普通だと思っていた事がどれだけ異常が気がついたよ。
「あれ?」
ほとんど無意識にニュースサイトを開いていたパソコンが見慣れない画面を映し出している。
”いんたーねっとがせつぞくされていません”
なんですと?
昨日朝からパソコンには触れていない。別にこの部屋のブレーカーが落ちる程電力も使ってないからそれは違うだろうし・・・・ジャックが抜けたか?
ぐいーっとパソコンの裏にある電話のジャックを見てみるが、異常なし。
「んー・・・アキラーパソコン触ったー?」
アレコレパソコン周りを触りながら振り返らずに声をかける。
「いやー?オレ機械音痴だから怖いー」
ふぅん、そうか。一番の原因だと思ったんだがなぁ・・・・モデムも異常な・・・あ、異常あり。本来モデムについているはずの電源ONランプがついていない。
なんだ、コンセントが抜けたか?
またパソコンの裏を覗いて見る。そこにはパソコン周りの電源を一括でON・OFFできるタップがあるのだが・・・
「おお?」
それを見るとそのどれもが点灯していない。つまり、このコンセントまで電力が来ていない。
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