最果てでもお約束。
「ライスバーガーは常識で考えるとご飯で挟んだバーガーだろ・・」
「わかんないだろ!?ご飯を挟んでんのかもしんないし!」
二人してぱくぱくとセットとしてついてきたポテトをつまみながら反省会。
ちなみに、初めて座りこれからずっと座っていく事になる席はゆうの希望で一番奥で壁沿いの席。
”窓沿いはマフィアに表から撃たれるからな、はいはい”
以前マフィア映画を見て感動し、熱弁したぼくを思い出したのだろう。なんか恥ずかしいです。
そういえばこの頃はまだコーヒーに砂糖もクリームもついてきていた。
「あー笑った笑った」
「もう絶対注文とかしてやんねぇ・・」
このやり取りもすでに数え切れないくらいやってきた。
「ところでこうは進路もう決めた?」
「ん?」
ゆうとは当然同じ高校に進み、同じ普通科。成績はぼくが下から数えた方が圧倒的に早いのに対して、ゆうは上から数えた方が早い。そんな二人の進路相談。
「あー・・・サラリーマンかなぁ」
この頃にはすでにいくつもの偏見や社会のいろいろな目に晒されてきたぼくにとっては、個性やらなにやらはとても迷惑なモノで。みんなと同じ服着て、同じ靴履いて、同じテレビを見ていればまぁどうにかなるだろうと思っていた。
「給料もらってりゃみんなサラリーマンだよ・・」
呆れたように呟くゆう。昔はこんなパターンだった。ぼくが頭の悪い事を言って、ゆうが呆れる。
「だってなー、届かないんだよ。ぼくの本当に伝えたい事がさ」
そう、届かない。差別や偏見や常識や何かで。本当なんだってばーってぼくがいくら手を振ってみても、途中でそのいろいろに遮られてしまう。
「だからさ、何やっても駄目なんじゃないかなって」
どんな会社に入ってもついてくる。仕事をどれだけがんばっても、誠実に人と付き合っても。
”あいつ、日本人じゃないんじゃない?”
そんな疑問ひとつで、全てぱぁになってしまう。先入観によってぼくという人間は、色のついた瞳で見られてしまう。ならそんな努力、無駄だ。
差別や偏見と戦っても、勝てやしない。社会を打ち倒す事なんて、個人では絶対無理だ。なら戦うなんて、無駄だ。
ゆうには話した事は無かったけれど、ぼくはこうして色々なモノに、差別やら偏見やら常識やらに塗れてそこら辺で野垂れ死ぬのだろうと、ずっと思っていたんだ。
「わかんないだろ!?ご飯を挟んでんのかもしんないし!」
二人してぱくぱくとセットとしてついてきたポテトをつまみながら反省会。
ちなみに、初めて座りこれからずっと座っていく事になる席はゆうの希望で一番奥で壁沿いの席。
”窓沿いはマフィアに表から撃たれるからな、はいはい”
以前マフィア映画を見て感動し、熱弁したぼくを思い出したのだろう。なんか恥ずかしいです。
そういえばこの頃はまだコーヒーに砂糖もクリームもついてきていた。
「あー笑った笑った」
「もう絶対注文とかしてやんねぇ・・」
このやり取りもすでに数え切れないくらいやってきた。
「ところでこうは進路もう決めた?」
「ん?」
ゆうとは当然同じ高校に進み、同じ普通科。成績はぼくが下から数えた方が圧倒的に早いのに対して、ゆうは上から数えた方が早い。そんな二人の進路相談。
「あー・・・サラリーマンかなぁ」
この頃にはすでにいくつもの偏見や社会のいろいろな目に晒されてきたぼくにとっては、個性やらなにやらはとても迷惑なモノで。みんなと同じ服着て、同じ靴履いて、同じテレビを見ていればまぁどうにかなるだろうと思っていた。
「給料もらってりゃみんなサラリーマンだよ・・」
呆れたように呟くゆう。昔はこんなパターンだった。ぼくが頭の悪い事を言って、ゆうが呆れる。
「だってなー、届かないんだよ。ぼくの本当に伝えたい事がさ」
そう、届かない。差別や偏見や常識や何かで。本当なんだってばーってぼくがいくら手を振ってみても、途中でそのいろいろに遮られてしまう。
「だからさ、何やっても駄目なんじゃないかなって」
どんな会社に入ってもついてくる。仕事をどれだけがんばっても、誠実に人と付き合っても。
”あいつ、日本人じゃないんじゃない?”
そんな疑問ひとつで、全てぱぁになってしまう。先入観によってぼくという人間は、色のついた瞳で見られてしまう。ならそんな努力、無駄だ。
差別や偏見と戦っても、勝てやしない。社会を打ち倒す事なんて、個人では絶対無理だ。なら戦うなんて、無駄だ。
ゆうには話した事は無かったけれど、ぼくはこうして色々なモノに、差別やら偏見やら常識やらに塗れてそこら辺で野垂れ死ぬのだろうと、ずっと思っていたんだ。