最果てでもお約束。
「やっぱり覗く気か?」
ちげぇ。
「その服洗濯してやるから洗濯機に入れとけ。着替えはぼくの貸すから。下着はさっきコンビニで買ってるから」
旅の人の事だ、どうせ服だって何日も洗濯していないだろう。今日だって服が汚れる所を通ったし走り回って汗もかいたろうし。
適当なジーンズとTシャツを見繕って買ってきた下着と一緒に渡す。
「トランクスかぁ・・ブリーフが良かったなぁ」
本当に遠慮とか知らないのな。
「ボクサートランクスだ。ブリーフみたいなもんだろ」
自分が穿くので、結局同じものにした。
「ほらー!そういう所が怪しいんだってばっ!」
がばっとぼくの腕から着替え一式を奪って、アキラはお風呂場に駆けて行った。
「まぁぼくだってなぁ・・・でもなぁ・・・」
昼間アキラがゆうに見えてからというもの、もうアキラの扱いは限りなくゆうに近くなっていた。
アキラの素性は、結局わからないのだけれど。


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