お兄ちゃんに変わってお仕置きデス☆
美香「あっ、そうでしたね」


稜雅「まあいいや、ここで話そう。実はな、美香」


美香「は、はい!」


私はピシッと姿勢を正す


稜雅も顔をキリッと変え、真剣な眼差しでこちらを見る


稜雅「俺、お前の兄ちゃんの友達なんだ」


美香「…」


稜雅「大事な事だからもう一回言おう、俺、お前の兄ちゃんの友達なんだ」


美香「…」


ええ…たったこれだけの事で私呼び出されたの!?


早く帰ればよかった…


稜雅「それでな、俺。お前の兄ちゃんからお前の面倒見るように頼まれてこの学校に来たんだ。」


美香「え?お兄ちゃんは今…」


稜雅「そ、美香の兄貴は今は日本にいない」


美香「…」


私のお兄、西城拓磨は五年くらい前に私と母を残して外国へと行った。
私も母もお兄ちゃんがどこにいるのかわからない状態だった。


美香「じゃあお兄ちゃんは今、外国のどこにいるの?」


稜雅「そこまではわからないんだよな〜」


美香「じゃあいい、外国に行って探す」


すっ、と私は立ち上がった


稜雅「いやいやいや、ちょちょちょ、ちょっとまて!」


美香「…だってお兄ちゃんが…」


私はうるうるの目で稜雅を見る


稜雅「ふぅ〜、美香。お前の兄ちゃんは美香が高校二年生になったら帰ってくるって言ってた。それまで待っとけ」


美香「じゃあそろそろ帰ってくるの!?」


稜雅「…ああ、帰ってくる」


美香「やったぁー!!」


私はぴょんぴょんとその場で跳ねた


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