現場系男子にご用心!?
岡田さんはさらりと驚く事を言い放った。
持っていた箸がぽろっと手から皿に落ち、かしゃん、と音が鳴る。
それでも私は固まったまま、大きく目を見開いて岡田さんを見ている。

・・・は!?
岡田さんが私の事を好き!?

「なに言ってんですか・・・?」

「だから、好きなんだって。好きじゃなきゃ誘わないよ、こんなに強引に」

岡田さんはそう言いながら、笑っている。

どこに!?
どこに惹かれる要素があるんだ、この私に!

「・・・あり得ないんですけど」

「どうして?」

「だって、私にはなんも魅力がない」

いつも化粧もせず、髪も邪魔にならない程度に結んだだけで、鼠色の作業着を着て油まみれで仕事して。
綺麗なわけでもない、性格だってさほどいいものではない。

毎日仕事から帰ってはお酒を飲んで、こたつでそのまま寝るようなぐうたらぶり。
今だってほら、岡田さんよりも豪快にお酒を飲んで、大口開けてご飯を食べている。

こんな女らしくない女を好き、だなんて信じられるわけない。


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