現場系男子にご用心！？

・・・どうしてそんなに課長は、私を岡田さんに付いていかせようとしているんだろう。
もしかして課長は私がこんな怪我をしたから、遠回しに退職勧告でもしているのだろうか。
怪我をした奴にはもう働かせられないと、そう思っていて・・・！？

そんな風に考えてしまったら、無性に悲しくなって涙が溢れてしまった。
課長の前でボロボロと涙を流し、それを見た課長はギョッとした顔で慌てている。

「ど、どうした真壁！お、俺、何か変な事を言ったか！？」

「そ、それは私がもうこの工場に必要ないって事ですかっ・・・？こんな怪我をしてしまったから、もうここでは働けないと、だから岡田さんに付いていけって、そう言いたいんでしょう！？」

つい声を荒げてそう課長に言ってしまい、そのまま顔をテーブルに伏して年甲斐もなく声を出し泣いてしまった。
課長はわたわたと慌てながら、私の横へきて「違う違う！」と弁明していたが、その時の私は感情が昂っていて課長のその言葉もほとんど聞き入れる事が出来なかった。

「そうじゃないんだ、真壁！ちゃんと聞け！」

「だって！だって私がちょっとした気の緩みで起こした人災だし、こんな人間ここにいてもまた同じように・・・！」

「聞け！！真壁！！！」

一際大きな声を課長は出す。
その声に身体を大きく跳ねらせ、ピタリと涙が止まった。