妖警察・白黒〜大妖怪・羽衣狐編〜
「そして、念じるんです。篤夫さんを愛する気持ち…篤夫さんに、これからどうして欲しいのかを…」
{分かったわ…}
そう言って、春美さんは目を閉じた。気持ちが伝わってくる。春美さんが、どれだけ篤夫さんのことを愛していたか…春美さんの篤夫さんに対する気持ち。
伝わってくる…伝わってくるよ、春美さん。
ピンポーン…
手紙を書き終わったあと、私は春美さん家のインターホンを押した。春美さんはずっと、私の後ろで祈り続けている。
ガチャ…
「……はい」
鍵が開くと、中から男の人が出てきた。半袖の白いTシャツにジーパンと言ったラフな格好で、優男風の20代後半の男性。…多分、この人が篤夫さんなんだろう。
「…何かご用ですか?」
「あ、あの!!えっと…高岡篤夫さん、ですか?」
「そうですけど…君は?」
「私、秋宮珠洲と言います。あの…突然でごめんなさい。高岡春美さんをご存知ですか?」
「…春美は僕の妻だ。だが、4月に起きた、通り魔殺人事件の犠牲になった…」
篤夫さんは疲れた様子だった。顔も青白く、ちゃんとご飯を食べていないんだろうな…
「篤夫さん、春美さんはまだ成仏出来ていません」
「……えっ?」
「成仏出来てないどころか、亡くなってからずっと、篤夫さんの近くにいます」
「春美が、僕の近くに…?」
「はい」
{分かったわ…}
そう言って、春美さんは目を閉じた。気持ちが伝わってくる。春美さんが、どれだけ篤夫さんのことを愛していたか…春美さんの篤夫さんに対する気持ち。
伝わってくる…伝わってくるよ、春美さん。
ピンポーン…
手紙を書き終わったあと、私は春美さん家のインターホンを押した。春美さんはずっと、私の後ろで祈り続けている。
ガチャ…
「……はい」
鍵が開くと、中から男の人が出てきた。半袖の白いTシャツにジーパンと言ったラフな格好で、優男風の20代後半の男性。…多分、この人が篤夫さんなんだろう。
「…何かご用ですか?」
「あ、あの!!えっと…高岡篤夫さん、ですか?」
「そうですけど…君は?」
「私、秋宮珠洲と言います。あの…突然でごめんなさい。高岡春美さんをご存知ですか?」
「…春美は僕の妻だ。だが、4月に起きた、通り魔殺人事件の犠牲になった…」
篤夫さんは疲れた様子だった。顔も青白く、ちゃんとご飯を食べていないんだろうな…
「篤夫さん、春美さんはまだ成仏出来ていません」
「……えっ?」
「成仏出来てないどころか、亡くなってからずっと、篤夫さんの近くにいます」
「春美が、僕の近くに…?」
「はい」